インタビュー
文・渋谷ヤスヒト
Text by Yasuhito SHIBUYA
日本で唯一のイメージスタイリスト®、ファッションの戦略家として活躍している株式会社S-style代表の岡本章吾氏。写真・岡村昌宏(CROSSOVER)
あなたは、ご自身のビジネスファッションに自信をお持ちですか?仕事には絶対の自信を持っているものの、ファッションにはどこか不安を抱えている−−そんな大成功を収めたビジネス・エグゼクティブの方は少なくありません。"自分にふさわしい"スタイルをしているだろうか?周囲は実は"もっとお洒落に気を遣ってほしい"と願ってはいないだろうか?そんな密かなファッションの悩みに答えてくれるプライベートサロンが銀座にある。
S-style銀座プライベートサロン店内。英国のテーラーのような雰囲気が漂う。写真提供:S-style
「ファッションには人生を豊かにする、人を内面から変える力があります。私は中学生のときそのことに気づきました。お客様にもファッションの力で人生をより豊かにするお手伝いをさせていただきたい」。こう語るのはS-style代表取締役でイメージスタイリスト®の岡本章吾氏だ。東京メトロ・東銀座駅から徒歩3分、銀座駅からでも徒歩6分と銀座の中心部ながら落ち着いたエリアのビルの2階にある完全予約制の会員制オーダーサロン「S-style」を主宰。百貨店でファッションビジネスを経験。色彩学などのさまざまなファッション理論や対人認知学など多彩な知識を駆使して政財界のVIPのスタイルをプロデュースしている。
岡本氏が「ファッションの力」に気づいたのは中学生のとき。両親がプレゼントしてくれた著名なファッションブランドのシャツを着て学校に行ったときだという。「内気であまり友だちが多くなかった私に、これまで話したことがなかったクラスメイトが声をかけてくれたのです。その服オシャレだね。カッコいいね!と。この出来事が大きなきっかけとなりました」。このとき、服はただ着るだけのものではない。コミュニケーションのツールにもなる。また自分が好きなもの、気に入ったものを着ていると、それだけで気持ちが明るくなる。自信が持て行動が変わることに気づいたという。
「ファッションを変えたことにより、私は明るく社交的な性格に変わりました。そしてファッションに関わる仕事がしたいと思って、百貨店に就職しました」。紳士服売場を希望したものの、最初に配属されたのは食器売場。そこから婦人靴、婦人雑貨、寝具売場を経験。そんな中、紳士服売場で百貨店オリジナルのセレクトショップが立ち上がることに。社内公募で岡本氏は念願の紳士服担当に。立ち上げから買い付け、企画、ショップ運営、ブランドスタッフへの接客指導などを幅広く経験。また販売にも携わり、1万人を超えるお客様のスタイリングを手がけた後に独立。2014年から現在の「イメージスタイリスト®」としての活動を開始する。
[イメージブランディングスーツ]
エントリーモデルからインペリアルスーツまで生地と仕立てに合わせて7グレードをご用意。173,800円(税込)~
インペリアルスーツ:VIPから絶賛されるS-styleの最高峰オーダースーツ。格別な高級感と極上の着心地。最上位ラインにはINVITATIONがないと購入できないモデルも。仮縫い込み納期約3ヵ月 550,000円(税込)~
職業や地位、パーソナリティやTPOに応じた色柄を選び、仕立てるオーダースーツ。ジャケット、タキシード、コート、ドレスシャツ、ネクタイ、ドレスシューズ、バッグまでトータルコーディネートを行う。写真提供:S-style
「イメージスタイリスト®は"イメージコンサルタント"をお手本に、自ら考案した職業です」。イメージコンサルタントとは1960年代にアメリカで誕生した職業だ。当時、アメリカではカラーテレビの普及が始まった頃。そして大統領選挙で当落を左右する重要なイベントといえば、候補者同士のテレビ討論会。そのため、候補者の印象やイメージがこれまで以上に重要になった。「その時に印象形成をプロデュースしたのが、イメージコンサルタントです。ファッションや外見に加えて、話し方や立ち居振る舞いのアドバイスも行います。私もそれらを学び、独立に至りました」
イメージスタイリスト®とは、前述した①イメージコンサルタントと、②パーソナルスタイリストと、③テーラー。3つの要素を掛け合わせ、商標登録したものだ。そして岡本氏が経営しているのが、政財界のVIPを筆頭にビジネス・エグゼクティブのファッションスタイリングからお仕立てまでトータルで行う『S-style銀座プライベートサロン』だ。顧客にはあの元首相も名を連ねる。
「私どものお客様の多くが会社を経営されている方など、社会的地位の高い方々です。そして意外かもしれませんが、多くの方がファッションについて悩みを抱えていらっしゃいます」。好印象を与えたい。自分の仕事や商品サービス、TPOに相応しいファッションができているかわからない。周囲の人も喜んでくれる、もっと自分に似合うスタイルがあるのではないか?−−こうした悩みや不安を抱えているエグゼクティブは少なくない。「皆さん多忙で服選びに時間を割くことが難しい。専門店や百貨店に足を運び、自分で選ぶのも面倒。その中で自分の好みに合い、しかも似合う服を見つけるというのは、ファッション好きな方でないと、難しいと感じています。しかし、服は毎日着用するものです。そして与える印象も大きく左右されます」
岡本氏のイメージスタイリングは、顧客一人ひとりのファッションに関する悩みや不安に寄り添うことから始まる。
「通常、テーラーではスーツのお仕立て時に生地ありきで選んでいきます。しかしファッションや生地に詳しい方でないと、数千種類の中から選ぶのはとても大変なことです。私どもは生地やデザインありきではなく、お客様のブランディングや印象形成ありきで考えていきます」
岡本氏はこのメソッドをお医者さんのようなイメージで行っているという。
「まずお客様に、問診表のようにオリジナルカルテを用いてヒアリングを行います。お仕事用であれば業界、役職、仕事内容、顧客層、着用場面、与えたい印象、お悩みなどお聞きします。またパーソナルカラーやコントラスト診断を1分で行い、似合う色や柄を確認します。それらを総合的に判断して理論的に相応しいスタイリングをまとめてお伝えします。そしてそのスタイリングを弊社にてオーダーで叶えてまいります。お医者さんが症状を分析して最適な薬や処置を施すのと同じ考えです。
スーツをはじめ約20アイテムのオリジナルオーダーブランドを展開していますので、このサロンですべて揃います。お客様自身に知識や経験がなくてもご自身にふさわしいスタイリングと商品が手に入ります。しかも一ヵ所で。最初は勝負時のオーダースーツをお仕立てされる方が多いですね」
岡本氏は手がけるスーツを「着用することでお客様のイメージを確立(ブランディング)できる」ことから、「イメージブランディングスーツ」と名づけている。
「このスーツを着用されたお客様から多くの嬉しい言葉をいただきます。周りからの評判が圧倒的に向上した。服装に自信が持て悩むことがなくなったのでパフォーマンスに集中できるようになった。びっくりするほど着心地が軽く楽。見た目はかっちりしているのにストレスなく着ることができてスーツのイメージが変わった。また、今すぐ人に会いに行きたいなど、イメージや行動が変わるとの声が多いのも特徴のひとつです」
左:世界3大パティーヌ職人と手掛けたオーダーバッグブランド[Tesoro]。デザイン約10型、お好きな色や革でオーダーが可能。納期約6ヵ月250,800円(税込)~。/ラストと履き心地にこだわったオーダーシューズ。革30種、デザイン10型。93,500円(税込)~。
右:2024年デビューのカジュアルライン。ジャージ素材のジャケットに、極上の心地よさを追求したロイヤルニット、デニムスラックスを合わせて。オーダージャケット115,500円(税込)~。オーダーデニム60,500円(税込)~。ロイヤルニットは秋冬シーズン限定オーダー。写真・岡村昌宏(CROSSOVER)
左:テーラーでは初の常設展開となるドレススニ―カー「bright way」。スニーカーとスリッポンタイプの2種類、色は3色。36,300円(税込)~。期間限定で約50色のカラーオーダーフェアを開催。
右:1881年に創業の歴史ある高級スーツ服地のメーカー「フィンテックス・オブ・ロンドン」や、優雅で品格を感じる光沢、滑り、ドレープ感が特徴の英国産高級生地「キングスミル」など世界的な名門メーカーの生地見本は数千種類。写真・岡村昌宏(CROSSOVER)
S-styleでオーダー可能なアイテムは、ビジネススーツだけではない。タキシード、コート、ジャケット、スラックス、シャツ、ネクタイ、靴、鞄。ポケットチーフやカフリンクスなどの小物も取り揃えている。さらに近年のカジュアル化に伴い、ジャージ素材のセットアップ、Tシャツ、ニット、スニーカーまで展開している。
「最近はスーツを着ないというお客様も多くいらっしゃいます。スーツ以外の時はパーカーやTシャツ短パンなど極端な方が多いなと感じます。そこで仕事でも普段使いしやすく、エグゼクティブとしての品格も保たれるジャケパンやセットアップスタイルをおすすめすることが増えています。コーディネートなど多少センスが問われることもあり、手がけてくれるならぜひ挑戦したい。とご依頼いただきます。仕事の勝負スタイル、平時や会食からパーティースタイル、またプライベートシーンまで幅広くご依頼いただけるのはとてもやりがいや変化もあり光栄です」
自分に自信が持てる、他人からも好感を持たれるイメージに変身すれば、ビジネスはもちろん、女性からの好感度もアップするから、プライベートもいっそう充実する。
S-style銀座プライベートサロンでコンサルティングをする岡本氏。お客様に合わせてイメージコンサルティングからお仕立てまで行っている。写真・岡村昌宏(CROSSOVER)
「もちろん、人は見た目よりも中身が重要です。しかし、残念なことですが、人はまず"見た目"で判断してしまいます。お洒落やカッコいいということだけでなく、性格や育ち、仕事や価値観なども無意識でイメージしてしまいます。特にエグゼクティブは経験豊富ですのでより重視されます。ですから自分の外見を整えることやブランディングすることは大切です。またファッションはおもてなしでもあります。自分が着たい服だけでなくお会いする方や場に適した服装を心掛ける。エグゼクティブはその考えをしっかりお持ちの方が多いと感じます」
そして"見た目"が整うと、内面を充実させようという意欲が出てくるもの。「私どもは感性も重視しています。物、体験の次は感性が求められる時代になると思います。体験を通していかに感性が磨かれたか。そして、S-styleの今後のコンセプトは[PRIVATE LUXURY=プライベート・ラグジュアリー]です。プライベート・ラグジュアリーは私が提唱している世界観ですが、[一人ひとりの心の豊かさ]と定義しています。これからのラグジュアリーは高級なだけでなく、心の豊かさが満たされるかだと考えています。そしてこれは日本が最も得意としている分野です。道や禅に通ずる世界です。PRIVATE LUXURYを確立させて、世界にS-styleのみならず日本の魅力をより広げていくことが今後の目標です。そのためにまずは我々含め日本人が学び知っておかなければならない。会員制のコミュニティーをリニューアルして学びの場も提供してまいります」。
具体的には、茶道など日本文化や伝統芸能の専門家を招いての少人数での学びの場を開催。このコミュニティーをきっかけに、顧客同士の交友関係も広がっていくことになる。つまり、顧客になることで、見た目はもちろん、日本人としての心構えや和のこころを知ることで、感性が磨かれる機会まで提供してくれるのだ。
さあ、あなたも、S-styleを訪ねて、外見も内面もリ・ブランディングして、新しい自分に出会ってみてはいかがだろうか。
S-style展示会&ファッション診断
「オーダーメイドのその先の体験へ」
S-styleの展示会とファッション診断をイベント形式(フリースタイル)で開催します。
日時:2025年4月7日(月)14:00~19:00
会場:ダイナースクラブ 銀座プレミアムラウンジ
会費:無料
当日のプログラム(予定)
◆展示ブース
S-styleのオーダー商品:オーダースーツ、ジャケット、タキシード、オーダーシューズ、オーダーバッグ、スニーカー、など。
特別展示:元首相ご愛用のインペリアルスーツ。
◆診断ブース:簡易パーソナルカラー診断、スーツ診断、買取査定ブース
※事前予約制(各回15名まで)
① 14:00〜15:30 ② 15:30〜17:00 ③ 17:00〜18:30
ご予約は下記フォームからお申し込みください。
◆申込締切:2025年3月20日(木)17:00
https://www.diners.co.jp/ja/vmbqes3cu5.html?202502_ME_S-Style
岡本氏プロフィール
岡本章吾
Shogo OKAMOTO
株式会社S-style 代表取締役
日本で唯一のイメージスタイリスト®、ファッションの戦略家。2014年にS-styleを創業。スタイリスト、テーラー、ブランド監修、講師など活動は多岐にわたる。銀座に完全予約制のプライベートサロンを構え、約20アイテムをオーダーにて展開。元内閣総理大臣をはじめ上場企業の経営者、アスリートなど政財界、芸能界と多くの方々のスタイリングからお仕立てまで手がけている。
2025.04.01 Interview
2025.03.03 Interview
2025.03.03 Interview
2025.01.06 Interview
2024.12.02 Interview
2024.12.02 Interview
2024.11.01 Interview
2024.08.16 Interview
ビジネスファッションのオーダーサロン「S-style」の岡本章吾氏へのインタビューをご紹介。