ポイント利用分は経費にできる?精算手順や仕訳方法などを解説

更新日:2025年2月14日

従業員が経費の立替払いを行う際、個人カードのポイントを使って支払うことがあります。
このようなポイントによる立替払いを、企業は経理上どう扱えばいいのでしょうか。
ここでは、従業員が個人カードのポイントで経費を立替払いした際の精算手順や仕訳方法、立替払いの精算をなくして経理業務の手間を削減する方法についても紹介します。

なお、この記事は、「従業員による個人カードのポイントでの経費立替払いがあった場合、経理上はどう扱うべきか」という、企業側の処理方法をまとめたものです。実際に、個人カードのポイントによる立替払いを認めるかどうかは各企業の規則によります。従業員の方は、ご自身が勤務する企業の規則をご確認ください。

個人のポイントで支払った経費を精算できる?

結論から言うと、従業員が個人カードのポイントを使って経費を立替払いした場合も、経費精算の対象となります。
従業員がプライベートでカードを利用して貯めたポイントは、個人の資産として所有権が認められるため、従業員が自身のお金で立替払いをした場合と同じ扱いになるのです。

個人のポイントを利用して経費が支払われた場合の精算手順

従業員が個人カードのポイントを使って経費を立替払いした場合、会社はその全額を経費として精算します。精算手順は、現金等での立替払いの経費精算と同じです。
例えば、従業員が出張した際のホテル代2万円を個人カードで立替払いし、内2,000円分を従業員個人のポイントを使って支払った場合の精算は、下記のような流れになります。

1. 領収書を取得してもらう

従業員に支払いの証拠となる領収書を取得してもらいます。実際の金額やポイント利用額を確認する必要があるので、必ず取得してもらいましょう。

2. 経費精算申請書を提出してもらう

会社のルールに従い、領収書とあわせて経費精算申請書を従業員に提出してもらいます。通常の経費精算と同じように、日付や金額などを記入し、上長の承認を得てから提出してもらう必要があります。

3. 経費精算申請書と領収書の確認

経理担当者は、従業員から提出された経費精算申請書と領収書の内容を付き合わせ、不備がないかを確認します。これも通常の経費精算と同じです。

4. 全額を経費として精算する

仕訳処理を行い、2万円全額を経費として計上します。従業員には2万円全額の支払いを行います。

個人のポイントを利用して経費が支払われた場合の仕訳処理

従業員が個人カードのポイントを使って立替払いをした場合の仕訳処理は、経費の全額をポイントで支払った場合と一部をポイントで支払った場合で異なります。
それぞれの仕訳処理について詳しく解説します。

全額をポイントで支払った場合

経費の全額をポイントで支払った場合は、事業所得と区別するため、勘定科目「事業主借」を使って処理します。
例えば、11月1日に従業員が取引先への手土産代2,000円を立替払いし、全額を個人カードのポイントで支払った場合は、下記の処理になります。

■手土産代2,000円を個人カードのポイントで支払った場合の処理
日付 借方 貸方
11月1日 接待交際費 2,000円 事業主借 2,000円

一部をポイントで支払った場合

経費の一部をポイントで支払った場合、仕訳の方法は2通りあります。
ひとつは、ポイント分の値引きがあったと考えて、支払総額からポイント分を差し引いた金額を「事業主借」として処理する方法。
もうひとつは、ポイント運営会社から利益を受けたと考え、ポイント分は「雑収入」として、支払総額からポイント分を差し引いた金額を「未払金」として処理する方法です。

・支払総額からポイント分を差し引いた金額を「事業主借」として処理する

11月1日に従業員が出張ホテル代2万円を立替払いし、内2,000円分を従業員個人のポイントを使って支払ったとします。
その後、11月5日に、支払総額からポイント分を差し引いた金額を「事業主借」として処理する場合は、下記のようになります。

■支払総額からポイント分を差し引いた金額を「事業主借」で処理する場合
日付 借方 貸方
11月1日 旅費交通費 18,000円 未払金 18,000円
日付 借方 貸方
11月5日 未払金 18,000円 現金 18,000円

ポイント分を控除し、残りの金額分を購入したと考える方法で、シンプルで処理がしやすいのが特徴です。一方で、元値がいくらで、いくらの値引きがあったのかはわかりません。

・ポイント分を「雑収入」、支払総額から差し引いた金額を「未払金」として処理する

11月1日に従業員が出張ホテル代2万円を立替払いし、内2,000円分を従業員個人のポイントを使って支払ったとします。
その後、11月5日にポイント分を「雑収入」とし、支払総額からポイント分を差し引いた金額を「未払金」として処理する場合は、下記のようになります。

■ポイント分を「雑収入」、支払総額から差し引いた金額を「未払金」として処理する場合
日付 借方 貸方
11月1日 旅費交通費 20,000円 未払金 18,000円
雑収入 2,000円
日付 借方 貸方
11月5日 未払金 18,000円 現金 18,000円

ポイント分は、ポイント運営会社から利益を受けたと考えて「雑収入」として処理し、支払総額からポイント分を差し引いた金額を、「未払金」として処理します。処理は多少複雑になりますが、実際の金額や値引き額まで把握できるのがメリットです。

一般的に、使われたのがクレジットカードのポイントの場合は、ポイント分を「雑収入」として処理する方法が採られます。一方、使われたポイントが、特定の旅行予約サイトのみで使えるようなものだった場合は、支払総額からポイント分を差し引いた金額を「事業主借」で処理する方法が取られます。

■使用したポイントの種類による仕訳方法の例
 

立替払いした際に発生したポイントは誰のもの?

従業員が個人カードで立替払いをすると、支払い金額に応じたポイントが付与されます。
このポイントは、本来は会社が支払いをして受け取るものであり、原則として会社に帰属すると考えられますが、その扱いは各企業が定める規則によります。現実には、会社は権利を主張せず、従業員の個人利用を認めているところがほとんどです。

立替払いした際に得たポイントに税金はかかる?

従業員が個人カードで立替払いをした際に得たポイントを自由に利用できるなら、このポイントは、会社からの「経済的利益の供与」に当たるのではないか、という問題もあります。もしこれが経済的利益の供与に当たる場合、ポイント分は従業員の所得と見なされ、所得税や住民税の課税対象となります。

現在のところ、従業員が立替払いで獲得したポイントは、会社からの利益供与とは見なされていません。しかし、今後税務署の運用が変わり、「経済的な利益の供与」と見なされて、所得税・住民税の対象となる可能性はあります。
会社は、そうした将来的なリスクを踏まえて、クレジットカードのポイント利用に関する規則を作っておく必要があるでしょう。

法人カードでの仕訳処理とポイントの使い方

ここまでは、従業員が個人カードで立替払いした場合の仕訳処理や、付与されるポイントの扱いについて解説してきました。では、会社が従業員に法人カードを持たせており、従業員がこの法人カードで経費を支払った場合はどうなるのでしょうか。
ここでは、法人カードにおけるポイントの扱いや仕訳処理について解説します。

法人カードで付与されるポイントの扱い

法人カードで支払いがなされた場合、支払金額に応じて付与されるポイントは、会社の資産として扱われます。
もし従業員が個人のためにポイントを利用すれば、業務上横領罪が成立する可能性もあります。そのため、会社は法人カードのポイントの扱いに関する規則を定め、従業員に周知することが重要です。

法人カードでの仕訳処理

法人カードで費用を支払った際は、勘定項目「未払金」を使って仕訳します。購入日に取り引きを記録し、カード利用額が普通預金から引き落とされた際に、再度処理する流れとなります。

・法人カードで支払いをした場合の仕訳処理

まずは、法人カードで費用の全額を支払った場合の仕訳処理について見てみましょう。
例えば、11月1日にプリンターのインク3,000円を法人カードで購入し、12月10日に口座から料金が引き落とされた場合の仕訳処理は、下記の通りです。

■法人カードで消耗品費の全額を支払った場合の仕訳処理
日付 借方 貸方
11月1日 消耗品費 3,000円 未払金 3,000円
日付 借方 貸方
12月10日 未払金 3,000円 普通預金 3,000円

なお、振替口座が事業用口座の場合は、下記のように仕訳を簡略化できます。ただし、振替が会計年度をまたぐ場合は簡略化できません。

■法人カードで消耗品費の全額を支払った場合の仕訳処理(振替口座が事業用口座の場合)
日付 借方 貸方
11月1日 消耗品費 3,000円 普通預金 3,000円
・法人カードでの支払いの一部にポイントを使用した場合の仕訳処理

支払いの一部に法人カードのポイントを使った場合、ポイント分を雑収入と考えるか、値引きを受けたと考えるかで、取引日の仕訳処理が変わります。

例えば、プリンターのインク3,000円を法人カードで購入し、内1,000円分をポイントで支払った場合の仕訳処理は下記のどちらかとなります。

■ポイント分を「雑収入」と考える場合の仕訳処理
借方 貸方
消耗品費 3,000円 雑収入 1,000円
未払金 2,000円
■ポイント分を「値引きを受けた」と考える場合の仕訳処理
借方 貸方
消耗品費 2,000円 未払金 2,000円

法人カードでのポイントの使い方

法人カードの利用で付与されるポイントの使い道としては、オフィス用品の購入や、マイルポイントとしての利用、キャッシュバックといったものがあります。また、家電や食品、商品券などに交換して、新年会や忘年会のゲームの景品にするなど、従業員の福利厚生に活用されるケースも多くみられます。
例えば、ダイナースクラブ ビジネスカードでは、ワインやステーキといった厳選グルメのほか、家電製品、ゴルフ用品、商品券などとの交換が可能です。

なお、法人カードの中には、追加カードのポイントを本カードに合算できるものもあります。このタイプのクレジットカードなら、効率的にポイントを貯めることが可能です。

■ポイント合算のイメージ

法人カードの導入で経費精算がシンプルに

 

従業員が個人カードで立替払いをすると、通常とは違う仕訳処理や書類のチェックが必要となり、事務の手間が増えがちです。会計事務の手間を軽減するなら、法人カードを導入し、追加カードを発行して従業員に持たせるのが良いでしょう。
個人カードでの立替払いが発生せず、経費精算の必要がなくなるため、仕入れ・経費の支払い管理が簡単になるほか、ポイントが貯まりやすく、貯まったポイントを企業が利用できるのもメリットです。

法人カードにはさまざまなものがありますが、信頼につながるカードブランド「ダイナースクラブ」がおすすめです。法人・個人事業主向けの「ダイナースクラブ ビジネスカード」と、経費決済専用の「ダイナースクラブ ビジネス・アカウントカード」、それぞれの特徴をご紹介します。

ダイナースクラブ ビジネスカードの特徴

ダイナースクラブ ビジネスカードは、個人事業主・法人経営者向けのビジネス専用カードです。法人・団体などの代表者や役員、または個人事業主であればお申し込みいただけます。
ダイナースクラブ ビジネスカードの特徴は次の通りです。

 

・企業役員や医師、弁護士など、社会的信用の高い人々に利用されてきた実績がある

ダイナースクラブはアメリカで1950年に誕生し、クレジットカード業界をリードしてきたカードです。日本では1961年から発行を開始し、以来、企業の役員、医師や弁護士といった国家資格を有する方など、社会的信用の高い方をメンバーとしてお迎えしてきました。
創業当時から今に至るまでの、クラブの信頼とステータスを高めるための積み上げがあるからこそ、ステータスカードとして広く認知されています。

・ダイナースクラブ ビジネスカードならではのサービスが利用できる

ダイナースクラブカードで利用できるサービスにプラスして、さらにビジネスに役立つ優待特典も多数ご利用いただけます。
たとえば、会計ソフトの優待サービス、税務相談や法律相談などの優待サービスがあるほか、事業承継やM&Aなどのビジネスコンサルティングサービスなどもあります。ゴルファー保険をはじめとするゴルフ優待サービスや加盟店優待、JALオンラインのインターネット予約サービスなどもご利用いただけますので、さまざまなビジネスシーンにご活用ください。

・ポイントの有効期限なしで、ワンランク上の賞品と交換できる

ダイナースクラブのポイントには有効期限がないため、好きなタイミングでポイントをご利用いただけます。貯めたポイントは、厳選グルメや人気メーカーの家電、ゴルフ用品、各種商品券などに交換可能です。いずれもステータスカードにふさわしい、ワンランク上の賞品がラインナップされています。

・利用可能枠に一律の制限なし

ダイナースクラブのカードは、ご利用可能枠に一律の制限はありません。一人ひとりの利用状況や支払い実績に応じて、個別に設定されます。高額なお買い物の際は事前にご相談いただけるサービスもあります。

・登記事項証明書の提出が不要、個人の信用でお申し込みができる

ダイナースクラブ ビジネスカードは、申込時に登記事項証明書(登記簿謄本)の提出は必要なく、事業主の信用情報だけでお申し込みができます。法人経営者・個人事業主のどちらでも、お申し込みが可能です。

・充実のビジネス特典がある

加盟店優待「ビジネス・オファー」、会計ソフト「freee」の優待、会員限定の招待イベントなど、ビジネスカードならではの特典も充実しています。

・従業員を含めた経費の一元管理が可能

ダイナースクラブ ビジネスカードは、18歳以上の従業員に対し、追加カードを4枚まで年会費無料で発行可能です(3、4枚目は1枚あたり年間5,500円(税込)のカード維持手数料がかかります)。従業員を含めた経費の一元管理が可能になり、出張費の精算や仮払いの手間も省けます。

■ダイナースクラブ ビジネスカードの主な特徴
年会費 27,500円(税込)
ポイント換算率 100円につき1ポイント
※税金の納付や一部加盟店の利用は、200円につき1ポイント
旅行傷害保険 最高補償額1億円(海外・国内)
国際ブランド ダイナースクラブ(Diners Club)
追加会員 年会費無料(追加カード発行は4枚まで)
※カード維持手数料:3,4枚目のみ1枚あたり年間5,500円(税込)
ETCカード ・基本会員は5枚まで発行可能
・追加会員は1会員につき1枚まで発行可能
ポイント有効期限 なし
ショッピング保険 購入日より90日間、年間500万円まで

ダイナースクラブ ビジネス・アカウントカードの特徴

ダイナースクラブ ビジネス・アカウントカードは、法人カードではありませんが、ダイナースクラブカードや各種提携カードの所有者が、追加で申し込める経費決済専用カードです。法人格を持たない個人事業主でも利用でき、ダイナースクラブカードをプライベート用、ダイナースクラブ ビジネス・アカウントカードを事業用と使い分けることで、経費管理の手間を大幅に軽減できます。

ダイナースクラブ ビジネス・アカウントカードには、主に次のような特徴があります。

・プライベート用と事業用に分けて支払口座の設定が可能

ダイナースクラブ ビジネス・アカウントカードと、本会員カードとなるダイナースクラブカードとで、別々の支払口座の設定が可能。法人口座の設定もでき、利用代金明細書も別になるため、プライベート用と事業用に分けた経費の管理が容易になります。

・年間手数料は経費に計上可能。ポイントは2枚のカードを合算して使える

ダイナースクラブ ビジネス・アカウントカードの年間手数料は、事業に関わる支出として経費計上できます。年間手数料が所得税の節税につながるため、お得なクレジットカードといえるでしょう。
なお、クレジットカードの利用で貯まったポイントは本会員カードのポイントと合算して利用できます。

・ダイナースクラブカードならではのサービスを利用できる

ダイナースクラブ ビジネス・アカウントカードでも、JALオンラインのインターネット予約サービスなど、ビジネスに役立つサービスをご利用いただけます。さまざまなビジネスシーンにお役立てください。

■ダイナースクラブ ビジネス・アカウントカードの主な特徴
年間手数料 5,500円(税込)
ポイント換算率 100円につき1ポイント
※税金の納付や一部加盟店の利用は、200円につき1ポイント
旅行傷害保険 最高補償額1億円(海外・国内)
国際ブランド ダイナースクラブ(Diners Club)
ETCカード カード会員本人が所有する車両台数(車載器台数)に応じ5枚まで
※年会費・カード発行手数料無料
ポイント有効期限 なし
ショッピング保険 購入日より90日間、年間500万円まで

※ダイナースクラブ ビジネス・アカウントカード単体の発行はできません。

法人カードの導入でポイントを使用した経費精算の負担を減らそう

従業員が個人カードで立替払いをしてポイントを利用した場合は、経費精算時に通常とは異なる仕訳が必要です。
法人カードを導入して従業員に持たせ、必要な費用はカードで決済するようにすれば、経費清算が不要になり、事務の手間を大幅に削減できます。

さまざまな法人カードの中でも、ダイナースクラブのビジネスカードは、信頼を得やすいステータスを持ち、ビジネスに役立つ特典が充実しているのが特徴です。追加カードのポイント合算も可能で、貯まったポイントはワンランク上の商品と交換するなど、従業員の福利厚生に活用できます。
ビジネスに寄り添うダイナースクラブカードをぜひお手元に。

※本記事の内容は、2024年11月現在の情報をもとに制作しています。

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