SIGNATURE2017年11月号
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CSignature チャイコフスキーが作曲した「3大バレエ」の中でも、クリスマスを舞台にした幻想的なストーリーと大勢のキャラクターが登場するカラフルなヴィジュアルで、特に人気の高い『くるみ割り人形』。毎年12月になると様ざまなバレエ・カンパニーによる『くるみ』が上演されるが、牧阿佐美バレヱ団のヴァージョンは40年以上にわたって踊り継がれている格式高いものだ。 『くるみ割り人形』のオリジナルの初演は19世紀にさかのぼる。物語はドイツロマン派の作家E.T.A.ホフマンの原作をもとに、アレクサンドル・デュマが『くるみ割り人形とねずみの王様』という童話に書き直したものだ。台本を書いたのは「バレエの神様」マリウス・プティパ。途中で病に倒れたプティパに変わってレフ・イワノフが振付を引き継ぎ、リッカルド・ドリゴの指揮によって1892年12月に初演された。サンクトペテルブルクのマリインスキー劇場でのことだった。 牧阿佐美バレヱ団はこのプティパ/イワノフ版をもとに芸術監督の三谷恭三氏が演出・改定振付を行ったもので、19世紀バレエの豪華絢爛なムードを基調にしたファンタジックな舞台が人気を呼んでいる。金平糖の精、王子、雪の女王には高度なテクニックが求められ、3日間の公演ではカンパニーのスター・ダンサーがトリプル・キャストで登場する。 文京シビックホールは2014年に牧阿佐美バレヱ団と事業提携し、バレエ公演や区民に向けてのバレエ関連講座やワークショップを行ってきたが、2017年はチャイコフスキーの名作バレエの上演が続く。10月には世界的なプリマとして人気が高いニーナ・アナニアシヴィリが芸術監督を務めるジョージア国立バレエ団からゲストを招き『眠れる森の美女』を上演した。アナニアシヴィリいわく「古典の要素が大きなバレエではそのカンパニーの実力が試され、レベルが明らかになる」とのこと。牧阿佐美バレヱ団のクオリティの高さには、アナニアシヴィリも「ダンサーの水準が高く、たいへん素晴らしい」と太鼓判を押していた。 ふだんはオーケストラの公演も多く、音響にも定評のある文京シビックホールで、生オーケストラつきのバレエを観られるのもうれしい。児童合唱も入り、サウンド面でもヴィジュアル面でも豪華なパフォーマンスを堪能できる。子どもが観ても大人が観ても楽しめる名作バレエの決定版だ。olumnText by Hisae ODASHIMA21日時:2017年12月16日(土) 14:00 /18:30 〈全3回公演〉上演時間約2時間5分(休憩含む)会場:文京シビックホール 大ホールチケット料金(税込・全席指定):S席10,800円お申し込み : カンフェティ チケットサービスWEB予約 https://dnticket.jp/フリーダイヤル 0120-243-543 (月~金10:00~18:00 土・日・祝休)[ ダイナースクラブ会員限定プラン ]牧阿佐美バレヱ団との記念写真撮影会12月16日(土)14:00の公演終演後、牧阿佐美バレヱ団との記念写真撮影会を特別にご用意しました(抽選10名)。※撮影会に参加希望の方は、お電話で公演チケット をご申し込みください。WEB予約は承りません。※記念撮影会の参加費は無料です。※本イベントの詳細は97ページをご覧ください。《くるみ割り人形》第2幕 花のワルツ 2014年(写真・鹿摩隆司)Ticket Information※やむを得ない事情により出演者が変更になる場合があります。 あらかじめご了承ください。※出演者変更にともなうチケットの払い戻し、 公演日・券種の変更はお受けできません。 ※4歳未満のお子様のご入場不可。    ※お手元にダイナースクラブカードをご用意のうえ、お電話ください。《くるみ割り人形》第2幕 2016年(写真・鹿摩隆司)17日(日) 14:00 牧阿佐美バレヱ団公演くるみ割り人形3クリスマスシーズンの定番!牧阿佐美バレヱ団の名作、魅惑の《くるみ割り人形》文・小田島久恵 Entertainment

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